「深圳市アウトソーシング・サービスの発展加速に関する若干規定の通知」(日本語版
深セン市アウトソーシング・サービスの発展加速に関する若干規定
国際的なアウトソーシング・サービス業態の遷移を積極的に受け入れ、深セン市のアウトソーシング・サービスにおける国際的な競争力を強化し、対外貿易増強パターンの変更を行い、外資利用のクオリティ向上にむけ、深セン市のアウトソーシング・サービス発展加速について、以下のように規定する。
一、本規定が示すアウトソーシング・サービスとは、海外および香港・マカオ・台湾の企業、その他の経済組織などが、コア事業の集中化やコスト削減などを目的にサービス委託契約の締結を通じて、企業内のIT業務および業務プロセスにおける研究開発・運営・維持関連を専門の外部業者に委託するサービス貿易形態の一種を指す。
ITアウトソーシング(以下、ITO)及びビジネスプロセス・アウトソーシング(以下、BPO)はアウトソーシング・サービスの主な方式である。うち、ITOはサービス発注側が委託契約を通じて、IT関連業務の一部または全部を外部業者に依頼することを指す。BPOはIT技術を基盤としており、本来は企業内部に属していた一部の業務プロセス又は機能を外部業者に委託するもので、外部業者は契約に定められた規定に基づき、管理・運営・維持業務を行うことを指す。
二、深セン市では、独自にアウトソーシング・サービスを行う法人企業の設立を奨励し、海外および香港・マカオ・台湾の会社、その他の経済組織に向けて以下のオフショアアウトソーシング・サービスを提供する。
(一)システム及びシステム応用の設計・開発・運営・維持をメインとしたITアウトソーシング・サービス
(二)金融、電信、物流、医療、法律、教育などの分野に応用されるサプライチェーン・マネージメント、財務マネージメント、ロジスティック・マネージメント、ヒューマンリソース・マネージメント、データ処理及び分析、カスタマーサービスなど、業務プロセスにおけるアウトソーシング・サービス。
三、深セン市では、アウトソーシング・サービス発展を促進し、関連企業の更なる発展をバックアップする目的で、市の関連部門上層部および主要担当者から構成されるアウトソーシング・サービス発展指導グループを設立する。同グループでは直轄の連絡事務室を深セン市貿易工業局内に置き、アウトソーシング・サービスの発展目標および発展政策の発案と制定、人材育成とトレーニング、アウトソーシング市場拡大計画など、発展促進を念頭に置いた具体的な業務を執り行う。
四、市ハイテク技術産業パークにおけるアウトソーシング・サービスのモデル区建設計画を奨励する。同区内に条件とマッチした金融サービス・パーク、ロジスティック・パークなど専門性の高い産業パークおよびサービスを集中させ、特にアウトソーシング・サービス業務の発展を重視して、特色あるモデル区を設立する。アウトソーシング・サービス企業へ常に広い発展空間を与え、多国籍企業や海外機構、個人が設立したアウトソーシング・サービス企業を区内に吸収し、産業の集積化をはかる。
五、本規定の奨励政策を受けるにあたり、アウトソーシングのオフショアサービスを行う企業は以下条件を満たすことが必要とされる;
(一)法律に基づいて設立された独立法人企業。この2年間で輸出入管理、財務管理、工商管理、税務管理、外貨管理、税関管理、知的所有権管理など方面で違法行為が見当たらず、業務が安定的に成長している企業。
(二)深セン市が奨励するアウトソーシング・サービスと発展方向が一致。
(三)企業内に専門学校・短期大学卒業程度の学歴を有する社員が全体の70%以上を占める。
(四)オフショアサービス業務の年間収益が100万USドル以上。
(五)オフショアサービスの年間収益が、企業全体における年間収益の70%以上。
六、市政府では、市設の外国貿易発展ファンドの中にアウトソーシング・サービス発展に向けた特別資金を設け、アウトソーシング・サービス関連企業の設立、技術研究と開発、人材の育成、企業資質の認証、海外市場の開拓、アウトソーシング公共サービス機関の立ち上げ等を支持する。市政府が特別資金として用意する費用の年間規模は、商務部が設ける年間補助資金の2倍以上とする。
金融、物流およびカルチャー分野に関わるアウトソーシング・サービス企業は、深セン市の金融、物流およびカルチャー産業発展支援の関連規定に基づき、それぞれ金融発展特別ファンド、現代物流発展専用ファンドおよびカルチャー産業専用ファンドからの資金援助を申請することができる。
アウトソーシング・サービス企業が資金援助を申請する場合、同一事項の中から優先順位で選ぶことが出来るが、重複することは出来ない。
七、条件と符合したアウトソーシング・サービス企業のオフショアサービス業務請負による収益は、サービス製品の輸出と同一視される。新設企業の場合、設立から5年以内(既設企業は本規定発効日より5年以内)にアウトソーシング契約と関連の輸出証明により、そのオフショアサービス業務が生み出した実際収益から地方財政に寄与した部分に対し、市政府では80%の技術研究開発および設立の資金を与える。
八、条件と符合したアウトソーシング・サービス企業は、市科学技術情報局によりハイテク企業に認定されたのち、ハイテク産業に関するその他優遇政策を受けることが出来る。
九、市政府は、アウトソーシング・サービス発展の需要に応じて人材育成計画を制定する。育成トレーニングには以下を含む;
(一)アウトソーシング・サービス企業の需要に基づく人材のカスタマイズトレーニング。
(二)多国籍企業向けアウトソーシング・サービス従事における資質向上トレーニング。
(三)アウトソーシング・サービスに対応する国際的な資質認証に向けた知識トレーニング。
(四)英語、日本語など外国語実用技能およびコンピューター応用能力トレーニング。
国家が認証するトレーニング計画に組み込まれた各種トレーニングについて、市政府では、国家が市に支給する人材トレーニング支援資金と同額の関連資金を配当する。人材トレーニングの基準は以下のとおり;大学の新卒生および未就職大学生の就業技能トレーニングについて、費用の85%以内の援助を与える。アウトソーシング・サービス企業の新入社員OJTについて、費用の50%以内の援助を与える。援助資金はトレーニングプロジェクトの管理および施行機関に向けて直接授与される。
十、資格を保有する機関が深セン市で展開する、多方面のアウトソーシング・サービス関連人材トレーニング活動を奨励・支援し、多国籍企業と国内外のトレーニング機構が国家規定に基づき、先進的な人材トレーニング理念およびスタイルを導入する事を奨励する。
深セン大学、深セン職業技術学院など市内の教育機関・学術機構が多国籍企業と提携し、ハイレベルかつ応用・複合型のアウトソーシング関連人材を育成することを奨励する。
十一、アウトソーシング・サービス企業によるCMMI/CMM認証をはじめとする国際認証への申請を奨励する。同一年内にCMMI/CMM3、4、5級認証取得または認証の昇級が見られた企業については、中小企業国際市場開拓ファンドにより、該当企業で発生した認証取得関連の費用を援助する。またその後2年間、市政府は該当企業で年内に発生した維持費用について援助を行う。認証取得および維持の年間費用は、最大でそれぞれ30万、40万、50万元以下とする。PCMM、ISO27001/BS7799、ISO20000、SAS70などの認証取得企業については、上記の基準に基づき資金援助を行う。
十二、アウトソーシング・サービス企業のイノベーション、知的所有権を有する製品の研究開発を奨励する。条件と符合するアウトソーシング・サービス企業が取得した、社会的に重大かつ経済効果が見込まれる知的所有権項目に対し、市の知的所有権専用ファンドから援助を行う。
十三、知的所有権の保護を強化し、知的所有権および個人情報の安全を守る目的の地域性法規や業界規範を検討・制定し、個人情報の保護を行う。業界協会はその役割を十分発揮し、企業の誠実な経営をバックアップ、取引企業のビジネスにおける秘守事項の保護、国際上の情報機密規則を遵守する。アウトソーシング・サービスのモデル区内に知的所有権に関するクレーム処理サービス機関を設立し、ソフトウェアの違法コピーなど各種知的所有権侵害行為における取り締まりを強化する。
十四、アウトソーシング・サービス企業は市の外国貿易発展ファンド、外国貿易専用貸付金制度を優先的に申請できる。元利金を予定どおりに返済する場合、中国人民銀行が公示する基準利率に基づき、貸付金利息の20%を援助する。市の担保機構が輸出貸付担保を行った場合、実際に支払われた貸付金担保費用の50%を資金援助として同時に支給する。
十五、アウトソーシング・サービス企業の技術革新、業務請負能力とレベルの向上を支持する。向上が見られる項目については、市産業技術進歩ファンドが利子補給の貸付を行う。
アウトソーシング・サービス企業が業務請負に必要として輸入した自社用設備、請負契約に基づいて設備と共に輸入した技術(ソフトウェアを含む)および付属部品・スペア部品は、国家関連政策の規定に基づき、輸入関税および輸入サイクルにおける付加価値税の徴収免除を申請することができる。
十六、アウトソーシング・サービスへの投資・融資システムを整備・確立し、企業への融資ルートを拡大する。ベンチャー・キャピタル機構、商業担保機構のアウトソーシング・サービス領域への積極的な参加、投資や企業資本運用への参与を奨励する。
十七、外貨管理部署の批准を経て、アウトソーシング・サービス企業は外貨収益の20%を国外に保管し、企業の海外市場の開拓および業務発展目的に使用できる。
十八、アウトソーシング・サービス企業内のエグゼクティブクラスおよび主要技術者は、市政府による《深セン市産業発展およびイノベーション人材奨励に関する暫定施行法通知》(深府〔2006〕2号)の規定に基づき、産業発展およびイノベーション人材についての奨励を申請できる。
十九、アウトソーシング・サービス企業が生産・経営上の必要から社員の労働時間基準を施行できない場合、労働保障部門の批准を経て、社員の休憩・休暇の確保と法律に基づく合理的な残業手当を条件とし、自己申告および協議に基づき、その他の出勤・休暇方法を実施できる。
二十、条件と符合したアウトソーシング・サービス企業が雇用した中国籍社員に対し、規定に基づきビジネス目的の香港・マカオ・台湾およびその他国家・地区への渡航について便宜を与える。
アウトソーシング・サービス企業に長期間従事している外国籍社員に対し、規定に基づき外国人居留許可およびマルチビザの申請を優先的に処理する。複数回の臨時的な入国が必要な外国籍社員に対し、企業から提出されたインビテーションなどの証明資料によって、半年又は1年間有効なマルチビザを優先的に発行する。緊急入国が必要な外国籍社員については、規定に基づき公安部門へ着地ビザを申請し入国できる。
アウトソーシング・サービス企業に長期間従事し、かつ条件と符合した外国籍社員に対し、規定に基づき外国専門家証明書類、外国人就業証明書類および居住証の手続を優先的に処理する。長期間従事している外国籍のエグゼクティブクラスに対し、規定に基づきその家族の出入国、居住、子供の就学手続などの面で便宜を与える。
二十一、市政府各関連部門は、条件と符合した市のアウトソーシング・サービス企業を「大手企業便利直通車サービス」の適用範囲に組み込み、市政府による《大手企業に向けた便利直通車サービス提供に関する若干措置の通知》(深府〔2003〕136号)規定に基づき、良質で便利なサービスを提供する。
二十二、市政府は、市の情報・通信など基礎設備を完成させ、アウトソーシング・サービスのモデル区内の電力システムやインターネットシステム改善のため資金配分を行う。企業のニーズを満たす安定した電力システムおよび十分なバンドワイズの国際データ通信ポートを構築する。
二十三、市政府は、深セン市アウトソーシング・サービス・ネットおよびアウトソーシング・サービス人材ネットなど情報提供チャンネルの構築、中国国際ソフトウェアサミットやアウトソーシング・サービス交易サミットの定期開催、企業を組織した国際的な展示会への参加企画などの方法で、アウトソーシング・サービス企業のPR活動を強化し、ビジネスチャンスつくり、トレーニングや就業情報の情報ルートを拡大する。
二十四、市のソフトウェアおよびアウトソーシング・サービス企業の統計システムを確立させる。アウトソーシング・サービス企業の正しい基本情報および運営状況を提供し、アウトソーシング・サービスの発展趨勢を定期的に分析し、市政府の政策決定に必要な統計情報および診断を提供する。
二十五、深セン市と香港間のアウトソーシング・サービス企業の合同開発や戦略的提携を強化し、地域間協力に注力する。香港の優勢を活かし、市のアウトソーシング・サービスをいち早く国際マーケットへ進出させる。
二十六、本規定は市貿工局会と関連部門が共同で説明責任を負う。
二十七、本規定は公布日を発効日とする。本規定にあげた各項の奨励政策について、具体的な実施方法は市貿工局会と市財政局、科学技術情報局、金融事務局などの部門が共同で別途制定する。


